アバスチンによる治療を行っている
患者さんとご家族の方へ
くすりの特徴と副作用について正しくご理解いただき、
主治医の指導に必ず従ってください。
くすりの特徴と副作用について正しくご理解いただき、
主治医の指導に必ず従ってください。
アバスチンによる治療を行うことで、高血圧になることがあります。高血圧に対しては、一般的な経口降圧薬による治療が行われますが、程度によってはアバスチンによる治療を中止することもあります。急な血圧の変化が他の臓器に障害をおよぼす場合もあるので、定期的に血圧を測定してください。
自宅でも家庭血圧計を用いて、
毎日、血圧をチェックしましょう。
高血圧の患者さんにアバスチンを投与すると、尿のたん白質量が増加する場合があります。尿たん白量が多い場合には、腎臓の働きが悪くなっている可能性があるため、注意が必要です。
治療期間中は、定期的に尿検査を受けてください。
また、むくみや体重増加があれば、担当医・看護師に伝えてください。
鼻や歯肉、腟などの粘膜から、軽度の出血がみられる場合があります。多くの場合、出血は自然に止まりますが、しばらくしても出血が止まらない場合はすぐに担当医、看護師に相談しましょう。
鼻出血の場合、鼻の一番上の部分を圧迫したまま動かずにいると止まりやすくなります。
歯肉からの出血がある場合でも、軽度であれば歯磨きなどのお口のケアは欠かさず行ってください。虫歯などで抜歯が必要になった場合、アバスチン治療の中断が必要なこともあります。
以下に該当する方は、治療前に必ず担当医・看護師に伝えてください。
気道からの出血により、痰に血液が混じることがあります。喀血の前兆の可能性もあるので注意してください。
詳細は「注意を要する副作用:口から血液を吐く(喀血/肺出血)」ページへ
鼻出血が気管に入った場合、血液が混じった痰が出ることがあります。鼻出血がなかったかどうか確認しましょう。
診断のための重要な情報になることがあるので、痰に混じった血液の色をよく観察しましょう(鮮紅色、暗赤色、チョコレート色など)。
※痰はティッシュなどに取って観察しましょう。
からだに侵入してきた異物(細菌、ウイルスなど)からからだを守っている白血球・好中球が、減少することがあります。白血球数・好中球数が減少すると、からだの抵抗力が弱まり、かぜなどの感染症にかかりやすくなります。
治療期間中は、定期的に血液検査を受けてください。