アバスチンによる治療を行っている
患者さんとご家族の方へ
くすりの特徴と副作用について正しくご理解いただき、
主治医の指導に必ず従ってください。
くすりの特徴と副作用について正しくご理解いただき、
主治医の指導に必ず従ってください。
私たちがとった栄養や酸素は、全身にはりめぐらされた血管により、からだ中に運ばれます。
がんも血管から栄養をとって大きくなります。ただ、大きくなるのが速く、がんのまわりに十分な血管がないとすぐに栄養が足りなくなります。そこで、がんは新たに血管を作ろうとVEGF(血管内皮増殖因子)という物質を放出し、からだに働きかけます。この新しい血管ができる過程を“血管新生”といいます。新たな血管が作られ栄養が届くようになると、がんは一気に大きくなるとともに、この血管を通ってがんが全身に運ばれていくことになります。
なお、がんが作った血管構造は、正常な血管構造とくらべて形が不規則で、ところどころ細くなっていたり、曲がっていたりします。
血管新生はもともとからだに備わった正常な仕組みで、特にお母さんのお腹の中にいる胎児に血管ができるときには、なくてはならないものです。ただ、大人になると必要な血管はすでにできあがっているため、からだが必要とするときだけ利用できるようにうまくバランスがとられています。
イメージ図
がんから血管の形成を促すVEGFという物質が放出される
イメージ図
VEGFが周辺血管に働きかけ、がんに向け新しい血管(新生血管)が伸びる
イメージ図
がんが増殖する
がんの成長に必要な栄養や酸素が血液を介してがんに供給される