ハーセプチンによる治療を行っている
患者さんとご家族の方へ
くすりの特徴と副作用について正しくご理解いただき、
主治医の指導に必ず従ってください。
くすりの特徴と副作用について正しくご理解いただき、
主治医の指導に必ず従ってください。
がんを治すための薬には、抗がん剤やホルモン剤があります。
抗がん剤は、血液の中に入って全身をめぐり、体内のがん細胞を殺したりその増殖を抑えたりする働きを持つ薬です。
「化学療法剤」と呼ばれる抗がん剤は、がん細胞を特異的に攻撃することができず、正常な細胞も攻撃してしまうこと(副作用)があります。ハーセプチンは、がん細胞にあるHER2タンパクを標的とするため、正常な細胞にはあまり作用しません。このような薬は「分子標的治療薬」と呼ばれています。
また、乳がんの場合、がん細胞の増殖にホルモンが深くかかわっていますので、ホルモンの働きを妨げたり、ホルモンが作られるのを抑えるホルモン剤も使われます。
ハーセプチンは、がん細胞がえさを取り込むための「手」を抑える「手錠」のような働きをする薬です。がん細胞は、手に手錠をかけられるため、増殖に必要なえさを取り込むことができなくなり、兵糧攻めにあう形で抑えられることになります。