パージェタによる治療を行っている
患者さんとご家族の方へ
くすりの特徴と副作用について正しくご理解いただき、
主治医の指導に必ず従ってください。
くすりの特徴と副作用について正しくご理解いただき、
主治医の指導に必ず従ってください。
パージェタは、乳がん細胞の手に手錠をかけ、がん細胞が栄養を取り込めないようにする薬です。がん治療に用いられる化学療法剤は、がん細胞を特異的に攻撃することができず、正常な細胞も攻撃してしまうこと(副作用)があります。パージェタはがん細胞にあるHER2タンパクを標的とするため、正常な細胞にはあまり作用しません。
このような薬は「分子標的治療薬」と呼ばれています。「分子標的治療薬」は、化学療法剤とは違うしくみでがん細胞を殺したり、増殖を抑えたりする薬といえます。
HER2タンパクの働きを抑える薬として“ハーセプチン”があります。パージェタと同じようにHER2タンパクを標的にした薬ですが、がん細胞はハーセプチンが手錠をかけても、まだ少し栄養を取り込めることがあります。
“パージェタ”はハーセプチンで動きを止めた手の別のところに手錠をかけて、がん細胞が栄養を取り込めないようにできるので、ハーセプチンと一緒に使うことで、がん細胞を殺したり、増殖を抑えたりする効果を高めることが期待できます。これがパージェタ+ハーセプチン併用療法です。