ハーセプチンによる治療を行っている
患者さんとご家族の方へ
くすりの特徴と副作用について正しくご理解いただき、
主治医の指導に必ず従ってください。
くすりの特徴と副作用について正しくご理解いただき、
主治医の指導に必ず従ってください。
副作用のあらわれ方には個人差があり、症状の強さも人それぞれです。ハーセプチンによる特有の副作用があらわれることが知られています。副作用はすべての患者さんに起こるとは限りませんが、どのような副作用が起こる可能性があるのかを治療前に知っておくことが大切です。また、症状の悪化を防ぐための対策などをよく理解しておきましょう。
ハーセプチンの点滴にともない、悪寒(さむけ)や発熱、皮膚反応、過敏反応といった副作用があらわれることが報告されています。これらの副作用は、ハーセプチンの投与中または投与開始後24時間以内に起こります。初回の点滴時にみられることが多いです。また、吐き気や頭痛、倦怠感などが起こる場合もあります。
ハーセプチンの重い副作用として、心臓の機能低下があります。心臓は酸素や栄養を含んだ血液を全身に循環させるポンプの働きをしています。このポンプの機能が低下し、うまく働かなくなると、全身に十分な血液が送られなくなったり、肺や肝臓などで血液がたまってしまいます。身体が必要とするだけの酸素や栄養が送られてこないため、疲れやすくなったり、だるいという症状が出たり、肺に血液がたまった場合は息苦しくなったりします。その他にも全身の血液の循環が悪くなることで、さまざまな異常があらわれてきます。