ハーセプチンによる治療を行っている
患者さんとご家族の方へ
くすりの特徴と副作用について正しくご理解いただき、
主治医の指導に必ず従ってください。
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がん細胞にあるHER2タンパクを標的とし、その働きを妨げることで、がん細胞の増殖を抑えようという考えから登場したのがハーセプチンです。ハーセプチンは、増殖を促すHER2タンパクに結合し、その働きをじゃますることで、がん細胞の増殖を抑えると考えられています。
さらに、ハーセプチンがHER2タンパクに結合すると、それを攻撃の目印として、身体に備わっている防衛隊である免疫細胞*たちが働き、がん細胞を破壊していくと考えられています。このように、ハーセプチン独自の働きと免疫細胞の働きによって、治療効果が発揮されると考えられています。
*私たちの体内には、病原体(ウイルスや細菌)やがんなどを攻撃するしくみ(免疫反応)が備わっており、この免疫反応に関与している細胞を「免疫細胞」と呼びます。免疫細胞には、白血球の仲間であるマクロファージや好中球、NK(ナチュラルキラー)細胞などがあり、それぞれの細胞が協力しあって機能を発揮すると考えられています。