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がんはどうやって
成長するの?

がんと血管新生とは?

がんの成長には新しい血管が必要

人の身体は小さな組織から成り立っており、私たちがとった栄養や酸素は、全身にはりめぐらされた血管というパイプにより組織に届けられ、健康な状態が保たれています。

がん組織も正常な組織と同じように栄養をとって成長します。ただ、がん組織は大きくなるのが速く、その分たくさんの栄養が必要となり、もともとあるパイプからの栄養だけではすぐに足りなくなり、ある程度で成長がとまってしまいます。

しかし、がん組織はあきらめずになんとか大きくなろうとして、もともとあったパイプから自分専用の新しいパイプをつなげてしまうのです。この新しいパイプができる過程を“血管新生けっかんしんせい”といいます。

パイプがつながり栄養が届くようになると、がん組織は一気に成長します。また、がん組織につながったパイプを通って、がん組織が全身に運ばれていくことになります。

血管新生について

血管新生はもともと身体に備わった正常な仕組みで、特にお母さんのお腹の中にいる胎児に血管ができるときには、なくてはならないものです。ただ、大人になると必要な血管はすでにできあがっているため、身体が必要とするときだけ利用できるようにうまくバランスがとられています。

ところが、なんらかの原因でバランスがくずれると異常な血管新生が起こり、病気につながります。その原因の一つががんです。

がん組織が作った専用のパイプは、正常な仕組みで作られたものではないため、正常なパイプとくらべ形が不規則で、ところどころ細くなっていたり、曲がっていたりします。

正常な組織の血管

がん組織の血管